新春インタビュー 田中委員長に聞く

解雇撤回・JR復帰! 新たな最高裁10 万署名貫徹! 
外注化粉砕・組織拡大に全力を!

新春インタビュー 田中委員長に聞く

改憲・戦争、解雇自由・総非正規職化、原発推進の安倍政権と対決し、階級的労働運動の復権を!

―明けましておめでとうございます。今日は新たな年の課題について伺いたいと思います。

昨年1 年間の闘いは、1047名解雇撤回闘争と外注化阻止闘争で大きな地平をきり開きました。 解雇撤回闘争では、ついに国鉄改革の真実を暴きだし、攻撃の核心を打ち破ろうとしているのです。「国鉄とJRは別法人」どころか、JR不採用の選考基準を井手や葛西ら国鉄幹部とJR設立委員長が共謀して決定していたことが明らかになったのです。9・25高裁判決は、採用差別が不当労働行為であったと認めざるを得ませんでした。にも係わらず、「J R には採用の自由がある」と言って解雇撤回を拒否しました。しかし、この判決は労働運動の現状に大きな一石を投じました。

―分割・民営化体制を打ち砕く展望を手にしたということですね。

全ては国鉄分割・民営化から始まりました。一旦全員解雇・選別再雇用方式の民営化を合法化した国鉄改革法と派遣法の成立は、労働者の雇用と権利に対して打ち下ろされた決定的な一撃でした。労働組合は際限なく後退し、「国鉄方式」の攻撃が全労働者を襲い、2千万人が非正規職に突き落とされました。解雇も不当労働行為もやりたい放題の世の中が生み出されたのです。われわれは、その「改革法体制」とも言うべき現実を突き崩す手がかりをついにつかんだのです。だから、絶対に解雇撤回をかちとりたい。それができれば、以降、労働者を襲った攻撃が不当なものであったことが証明されるし、安倍政権がやろうとしている公共部門丸ごと民営化や総非正規化攻撃も崩すことができます。ここをひっくり返せれば、新自由主義的労働政策そのものの息の根を止めることができる。だから、26年間の闘いの全てをかけて最高裁闘争に立ち上がりたいと思います。

―外注化反対闘争でも新たな闘いを開始しました。

そうです。仕事と組合員がJRとCTSに分断された困難な現実のなかで現場が本当に頑張りぬいてくれ、新たな一歩は踏み出すことができました。国鉄分割・民営化に真正面から立ち向かって団結を守りぬいた30年余りの闘い、数十波のストライキと組織拡大闘争で外注化攻撃と対決しぬいたこの10数年の闘いは、労働運動の歴史から見ても本当に大きな意味をもつものです。でも、そこで止まっているわけにはいきません。昨年、職場での必死の奮闘の中からつかみとったのは、外注化を粉砕するためにJRとCTSをつらぬく闘いに本気になって突入するということでした。元請け・下請けという構造を打ち破る闘いが必要だとか、正規・非正規の連帯が必要だということは多くの人が言ってきました。だけど、それが実現できたためしはほとんど無い。そうした新たな闘いをやりぬき、その闘いの中から絶対に組織拡大を実現しようと決断したのです。CTSはブラック企業そのものです。9割以上が非正規で労働条件も最悪。労災隠しなどあたりまえ。検修・構内業務を受託するような資格は全くない。全てが偽装請負です。昨年末に労災問題と受委託をめぐる不正問題で闘いを開始しました。これを突破口に絶対外注化を粉砕する決意です。

―情勢も激しく動いていますが 

「資本主義体制の終わりの始まり」と言っても過言ではない事件が起きています。歴史的な事態です。例えば、基軸帝国主義国であるアメリカで、「財政の崖」問題によって政府機関が閉鎖されました。デトロイト市が破たんし、今後同様の事態が全土に広がると言っています。ヨーロッパでは国そのものが次々に破たんし、中国では超バブル経済が崩壊しようとしています。それぞれの危機は必死で先延ばしされていますが、こうした事態は、資本主義そのものの生命力が尽きたことを世界中の労働者に告げ報せています。

 

―資本主義体制の危機が激しい反動を生みだしています。

昨年末、安倍政権は、渦巻く怒りのなかで特定秘密保護法を強行成立させました。現代の治安維持法です。その後も、国家安全保障戦略、新防衛大綱、中期防衛力整備計画を閣議決定し、靖国神社参拝を強行しました。安倍は「積極的平和主義」を掲げ、国際的紛争に軍事力をもって積極的に介入していこうとしています。それは、「専守防衛」をまがりなりにも「国是」としてきたこれまでの安保防衛政策を根本的に転換させるものです。むき出しの国家主義が再び大手を振ってまかり通ろうとしています。しかし、それは、安倍政権の強さだとは全く思いません。危機に突き動かされたものです。見てほしい。世界中から危険視され、日米、日中、日韓の首脳会談すらできないまま突っ走っているのが安倍政権です。 しかも、本当に多くの人々が政府のウソや国家の本質を見抜き、怒りの声をあげ、国会前を埋め尽くしています。原発事故以来の新たな事態です。今、労働組合が力をとり戻すことができれば、情勢は間違いなく動きます。

―安倍政権の手で派遣法改悪や総非正規職化が進められていますが。

派遣法は、派遣の全面的容認どころか「3年解雇合法化法」になろうとしています。「アベノミクス」とは労働者への全面戦争です。しかも、早晩、全部崩壊することが誰の目にも明らかな破滅的政策です。雇用、教育、医療、公共交通、道路、水道、空港、あらゆる公共サービス……、民営化と規制緩和によって人間がいきてゆく術が全部破壊されようとしています。大増税と社会保障制度解体、解雇自由・労基法適用除外、小中学校まで民営化するという国家戦略特区の設置、TPP参加……。福島では、打つ手すらない深刻な危機が進んでいるというのに、「全てコントロールされており安全」という虚言の下で真実が絞め殺されています。30年余りに及ぶ新自由主義攻撃が生み出したのは格差と貧困、社会の崩壊だけでした。今や、この国の政府がやってきたことの全てがウソだったことを誰もが知っています。労働者のこれまでの意識・価値観が大きく変化し、時代が動こうとしています。

―昨年末、韓国でも民営化・外注反対の大闘争が始まっていますね。 

そうです。パククネ政権は、日本の国鉄分割・民営化攻撃を学び、民主労総破壊攻撃として韓国国鉄の分割・民営化を強行しようとしています。違法ストだと言って、ストライキに入った鉄道労組の幹部に逮捕状を出し、12月22日には、民主労総本部に数千の機動隊が突入するなど、激しい衝突になっています。闘いは、22日間のストライキを打ち抜き、何ひとつ決着しないまま、第二ラウンドに入っています。韓国のメディアは「単一労働組合が起こしたストライキによって民営化全般に反対する国民世論が形成されたという点で驚くべき事件だった」と報じています。すごいことです。韓国のみならず、全世界の労働者の未来を左右するような歴史的意味をもつ闘いが韓国で始まったのではないかと見ています。

―日本でも国鉄分割・民営化の破たんがあらわになっていますね。

国鉄分割・民営化は、JR北海道では目をおおうような安全の全面的な崩壊をもたらし、JR貨物では手の打ちようもない経営破たんをもたらしました。貨物で働く仲間たちにとって民営化とは26年間賃下げを強制され続けることだったわけです。民営化された職場で吹き荒れたのは、鉄道の業務を数百の子会社・孫会社にバラバラにして労働者を突き落としていく外注化攻撃でした。鉄道の安全や雇用をメチャクチャに破壊してでも利潤の極大化を求める資本の貪欲な本質が解き放たれたのです。今年こそ、国鉄分割・民営化攻撃に決着をつけなければいけない年です。

―最後に2014年の課題についてお願いします。

まず何よりも、解雇撤回・JR復帰の判決をかちとるために、最高裁に向けた新たな10万人署名運動をはじめ、全力で闘いぬきたい。1月22日には、外注化・強制出向差し止め訴訟と併せて最高裁への第一次署名提出行動を取り組みます。
第二の課題は、何としてもこの1年間を通して外注化粉砕に向けた展望をこじ開けることです。偽装請負や外注化による安全崩壊問題を徹底的に追及するとともに金子さんの労災死事件や受委託をめぐる不正事件を全力で闘い、この外注化がいかに不当なものであるのかを暴きだしたい。そして何よりもその闘いのなかで、組織拡大を絶対に実現する決意です。
第三に、派遣法改悪絶対反対、貨物賃下げ攻撃粉砕を掲げて14春闘に立ち上がることです。分割・民営化体制を粉砕する春闘にしなければならない。
第四に、この1年のうちに絶対に安倍政権を倒すんだという決意で闘いぬきたい。改憲と戦争への道を許さない、解雇自由と総非正規職化を絶対に許さない、原発再稼働を絶対に許さない。そのために必要なのは、「今こそ闘う労働組合を全国の職場に!」です。ひと握りの資本家たちの延命のためにあらゆるものが犠牲にされ、「もうたくさんだ!」という怒りの声が社会に満ち溢れています。未来を奪われた怒りの声です。やはり、その先頭に立って闘うことが求められています。
最後に、もう一度強調したいと思います。あらゆる困難をのりこえて組織拡大を実現しようということです。それが実現できれば、動労千葉の闘いは間違いなく、今の何倍もの影響力をもつようになります。外注化を粉砕する最大の力も組織拡大闘争のなかにあります。激動の2014年を全力で闘いぬきたいと決意しています。