動労総連合は、7月15日、JR東日本本社に対して、「高齢者の雇用の場の確保及び労働条件改善に関する申し入れ」(総連合申9号)及び「業務委託施策に関する申し入れ」(総連合申10号)を行った。

JR東日本ー高齢者の雇用の場の確保と労働条件の改善、
業務委託施策の中止を求め申し入れ

動労総連合は、7月15日、JR東日本本社に対して、「高齢者の雇用の場の確保及び労働条件改善に関する申し入れ」(総連合申9号)及び「業務委託施策に関する申し入れ」(総連合申10号)を行った。
高齢者雇用の関係では、労働時間や賃金の見直し、居住地に近い就労先の確保を求めるとともに、運転士の高齢者対策、とくに検修・構内職場を運転士の高齢者対策の場として確保、そして定年延長を求めた。

また、外注化施策の問題では、外注化から3年たった今でも鉄道サービス会社は出向者によって業務が維持されていることから外注化を中止し、業務と出向者をJRに戻すこと、駅業務委託に伴う車掌、運転士への登用のあり方の解明、労働契約法に基づき(有期雇用者が5年以上働いたら無期雇用とすること)、グリーンスタッフ制度を中止すること、検修・構内業務の委託拡大に関する考え方、そして何よりも、外注化に起因した事故が多発していることに踏まえ、外注化施策の中止を求めて申し入れを行った。

  高齢者の雇用の場の確保及び労働条件改善に関する申し入れ(東日本 総連合申9号)1.2016年度の系統別退職者数、同エルダー希望者数、現時点での再雇用先の確保状況について明らかにすること。2.上記に関連して、大量退職期を迎える中で、今後多くのエルダー社員が積み重なっていくことになるが、再雇用先確保の展望や方法をどのように考えているのか明らかにすること。3.エルダー雇用について、高齢者が働き続けることができる雇用・労働条件を確立するため、次の点を改善すること。
(1)賃金に見合った労働時間の短縮を行うこと。
(2)フルタイムで働く者については、賃金を改善すること。
(3)居住地に近い再雇用先を確保すること。
(4)再雇用先の指定については、本人の希望、生活や身体上の条件を尊重すること。4.4月生まれの者について、退職時に夏季手当の支払いを受けることができないなど、同一年度に退職する者と比べて極めて不公平な状況にあることから、賃金規程第141条の「基 準日」について、夏季手当については「6月1日」を「5月1日」に変更するか、または、同条「基準日前1ヶ月以内に退職」を「基準日前2ヶ月以内に退職」と改めること。

5.エルダー社員制度を廃止し、定年を65歳まで延長すること。

6.運転士が乗務中に脳梗塞を起こして倒れる等の事態が起きていることに踏まえ、本線運転士の高齢者対策を早急に講ずること。
(1)50歳台の運転士が多くいる状況に踏まえ、高齢者交番の設定等、運転士が乗務を続けることができる対策を講ずること。
(2)本人の希望により一定の年齢で本線乗務から降りることができる制度を確立すること。
(3)外注化を中止し、検修・構内職場を運転士の高齢者対策の場として確保すること。

業務外注化施策に関する申し入れ(東日本 総連合申10号)1.この10月で2012年に実施された検修・構内業務の委託・外注化から3年を迎えることになるが、出向期間の3年が終わるだけでなく、今もあらかたの業務がJRからの出向者によって維持されているに過ぎず、これは、請負会社が「自らの経験や技術力によって業務を遂行できること」という請負業務の条件に反するものであることから、全ての業務及び強制出向者をJRに戻すこと。2.駅業務の委託が順次拡大されているが、直営で堅持する駅・業務と委託する駅・業務の区分、将来の駅のあり方をどのようにしようと構想しているのか、会社の考え方を明らかにす ること。3.千葉、水戸、高崎では、この7月に、それぞれの鉄道サービス会社の駅部門が東日本ステーションサービスに再編されたが、その目的を明らかにすること。4.駅業務の委託がさらに拡大された場合、駅から車掌、運転士への登用にも支障を来すことが懸念されるが、将来の車掌、運転士への養成コースについてどのように考えているのか明らかにすること。

5.労働契約法(第18条)の精神に則り、グリーンスタッフ制度を中止し、正規雇用に転換すること。ライフサイクル制度を中止し、輸送職は駅で養成すること。

6.千葉、水戸、高崎支社の検修・構内業務について、東日本運輸サービス(JETS)への委託先の再編やさらなる委託拡大が検討されていると聞くが、会社の考え方を明らかにする こと。

7.電化柱倒壊事故等、外注化によって技術力継承や指揮命令系統が崩壊し、運転保安上の責 任や判断の所在が曖昧になっていることが根本的な原因と思われる事故が多発しているが、4月12日に発生した電化柱倒壊事故について次の点を明らかにすること。
(1)なぜ、強度計算がなされないまま工事が進められたのか。
(2)電化柱の傾きが明らかになった時点で、なぜ、それを危険だと判断できなかったのか。
(3)電化柱が傾いているとの報告が何系統にもされているのに列車を止める判断がなぜできなかったのか。

8.外注化に起因した事故が多発している事態に踏まえ、業務の委託・外注化を中止し、直営に戻すこと。