人事・賃金制度改悪許すな!会社の裁量ひとつで昇給額を決め、賃金で団結を破壊し、労働組合の存在基盤そのものを破壊することを狙ったもの

動労総連合がJR東日本に申し入れ

2月4日、動労総連合は、JR東日本が提案した人事賃金制度の抜本的な改悪提案に対し、以下のとおり申し入れを行なった。
提案された新制度は、会社の裁量ひとつで昇給額を決め、賃金で団結を破壊し、労働組合の存在基盤そのものを破壊することを狙ったものだ。
今回の提案の第1の問題点は、基本給表を廃止してしまう点にある。誰がいくらの賃金なのか全くわからなくしてしまうということで、労働者同士を分断し、会社のロボットのような人間をつくろうというのだ。
第2の問題点は、労働者同士の蹴落とし合わせ、管理者だけを優遇し、大部分の労働者にとっては賃下げを強制する制度にしていることだ。
 第3の問題点は、業務の全面的に外注化してしまうことを前提とした人事・賃金制度だという点にある。JR本体には管理部門的要素以外はほとんど残さないと考えているのだ。だから、「基本給表の廃止」などという発想が生まれてくるのだ。
第4の問題点は、60歳で年金が全く出なくなるというのに、本来真っ先にやらなければならないはずの定年延長を拒否していることだ。
第5の問題点は、昨年来、東労組が組合員には全く内容を明かさないまま水面下での交渉をずっと続けており、提案時点ではすでに大筋合意してしまっているという卑劣なやり方で人事・賃金制度の改悪を労働者に強制しようとしていることだ。
職場から人事・賃金制度改悪への怒りの声をあげよう。改悪を絶対に阻止しよう!


申し入れ(解明要求)項目 

1, 「人事賃金制度の見直しについて」の前文では、見直しを行なう必要性について「環境の変化」「人材育成と技術継承」「管理者の処遇改善」という3つの理由を掲げているが、それぞれについて、今回の提案でそれが実現できる具体的理由を明らかにすること。

2, 次の点を明らかにすること。
(1)現在及び新制度に移行した場合の等級区分毎の社員数 、平均年令。
(2)平均年令と平均賃金
(3)55歳到達者の平均賃金
(4)年令別社員数
3, 等級区分を改める理由について次の点を明らかにする こと。
(1)「主務」「統務」「主幹」等名称を変更した理由及び 「統務職」を新設した理由。
(2)「係職」は、ほぼ現行の1~3等級に相当すると思われるが、「係職」を2等級に圧縮した理由。
(3)「専任職」「専任役」の位置づけ、職制上の位置、どのような場合に配置されるのか、具体的な業務内容。

4, 昇職・昇格について次の点を明らかにすること。
(1)「昇職試験」「昇格審査」「考課」に区分けした理由。
(2)「審査」「考課」の具体的違い。
(3)「昇職試験」について「別に定める」としている内容。 「昇格審査」について「別に定める」としている「出願書類」の内容および審査の具体的取り扱い。また、審査の客観的公正さはどのように担保されるのか。
(4)運転士試験・車掌試験について、現行と変更点はあるのか。
(5)「在級年数の短縮」に必要な「社内通信研修講座」の具体的内容。

5,昇職・昇格について、飛び付き昇職、「存級年数の短縮」「飛び級」など、能力給的要素が大きくなるが、その場合、評価の客観的公正さがこれまで以上に厳密に求められることになるが、次の点について具体的に明らかにすること。
(1)現行昇進試験(一次筆記試験)について、本社はかつての団体交渉の席上、「点数主義はとらない」と回答したことがあるがそれは今も同じか。また、 新たな制度となった後も同じか。また、「点数主義はとらない」とする場合、合否の客観性はどう確保されるのか。 さらに、二次試験(面接)の客観的公正さ はどのように確保されるのか。
(2)「昇進審査」「考課」の客観的公正さはどのように確保されるりか。
(3)「社員としての自覚、勤労意欲、執務態度、知識、技能、適確性、協調性」の客観的公正さはどのように確保されるのか。
(4)在級年数を短縮する場合、「職務遂行能力及び勤務成績を勘案」するとされているが、その客観的公正さはどのように確保されるのか。
6, 前項の諸点について、会社と本人の見解が対立した場合、それはどのように解決されるのか、会社の考え方を明らかにすること。

7,基本給表を廃止する理由を明らかにすること。

8, 「所定昇給額」「昇格昇給額」を現行の定期昇給額や昇格した際の昇給額より低く設定しているがその理由を明らかにすること。

9, 「基本給カーブの見直しイメージ」で、見直し後、現行カーブより賃金が下がる年令を何歳位と想定しているのか。またそれは昇給・昇格についてどのような想定のもとに算定されたものか具体的に明らかにすること。

10, 会社は提案時に55歳時点の賃金が現行より約1万円ほど下がると説明したが、それは昇給・昇格についてどのような想定のもとに算定されたものか具体的に明らかにすること。

11, 「特別加給」について、現行の抜てき昇給との関係で 位置付けや運用上の違いはあるのか。また、昇給調整条 項のうち勤務成績を理由とした減給について、現行の昇 給欠格条項との関係で位置付けや運用上の違いがあるのか具体的に明らかにすること。

12, これまで、抜てき昇給および勤務成績を理由とした昇給欠格について、それぞれぞれどの程度の人数・比率で適用されているのか明らかにすること。毎回一定でない場合は今年度昇給時の適用の実体について具体的に明らかにすること。

13, 初任給について、「初任給表1」「初任給表2」に二重化する理由をおよび、適用の基準を明らかにすること。

14, 「年令別による保障基本給」を廃止する理由を明らかにすること。

15, 「学校卒業者の初任給調整手当」を廃止する理由を明らかにすること。

16, 特殊勤務手当について、会社は「ライフサイクル制度」に関する団体交渉の席上、乗務員手当の廃止ないし見 直しを検討している旨を明らかにしたが、この点について現在はどう考えているのか明らかにすること。

17, 日直・宿直手当について、「必要に応じて支給額の見直しを行なう」としているが、具体的にどう考えているのか明らかにすること。また、提案で触れられていない諸手当について、検討されていることがあるのか明らかにすること。

18, 「役割手当」について、新設及び基準内賃金とする理由を明らかにすること。

19, 満56歳以上で退職する者に支払われる「特別加算金」を廃止・減額する理由を明らかにすること。

20, 55歳以降の賃金減額制度の廃止について、「経過措置」を儲ける理由とその年令毎の「率」について理由を明らかにすること。

21, 提案された制度では、上級職にならないまま退職を迎える者は退職金はを含めた生涯賃金が減額になると考えられるが、生涯賃金をどのように算定・想定しているのか、退職時の等級区分毎に明らかにすること。

22, 60歳以降の雇用について、提案は現行エルダー制度を 踏襲するものとなっている。しかし、エルダー制度は60歳で年金が一部 支給されることを前提としたものであり、支給年令の段階的引き上げに伴って60歳では年金がでなくなる状況を前にして、定年の延長ないし制度の見直しが必 要だと考えるが、この点について会社の見解を明らかにすること。

23, 人事・賃金制度のあり方は、会社が将来どの範囲まで業務の外注化を進め、JR本体にはどの範囲の業務を残そうと考えているのかと密接な関係があると考えるが、この点について会社の考え方を明らかにすること。