乗務手当廃止に職場から絶対反対の声を!

 水面下で重大な事態が進んでいる。JR東日本は、「エルダー本体勤務枠拡大」提案と一体で、「乗務員手当(特殊勤務手当)廃止」を検討しているというのだ。東労組は当然そのことを知っている。だが、口を固く閉ざして沈黙している。なぜ隠すのか? なぜ職場に知らせて反対の声を組織しようとしないのか? かつてシニア制度を「比類なき素晴らしい再雇用制度」だと賛美し、実はその裏で「労使は業務委託を深度化し着実に推進する」という協定を締結していた時のように、あるいはライフサイクル制度を「運輸のプロを育てるため」と賛美し、運転士を駅に強制配転することを容認したように、大裏切りが準備されている。運転士は将棋の駒ではない! 職場から「絶対反対」の声をあげよう。乗務手当の廃止を阻止しよう。

 エルダー新提案と水平分業

 会社は「エルダー新提案」によって、運転士や車掌、一部の管理業務を対象に、定年退職後の「JR本体勤務」を始めようとしている。
 だがそれは「水平分業を前提として」と提案に明記されているように、「鉄道業務分社化」を前提に、その過程で生ずる欠員を穴埋めしていくための制度に過ぎない。実際、東日本本社はエルダー新提案交渉で「運輸車両関係はまだ委託の途上にあるので、今後も変動する」(東労組「業務部速報」№4)、「営業は水平分業、(JR本体雇用は)現段階では無い」(同№5)等、外注化の全面的な拡大を進める意志を露骨に表明している。

 会社・東労組「対立」の真相

 提案当初、東労組は、「第三の雇用安定協定」「国鉄改革を担った真面目な社員を対象とした制度」「シニア協定と覚書の趣旨は今も変わらないことを確認した」と、会社と東労組の蜜月を再確認できたと捉え、諸手をあげて賛成し歓喜していた。
 だが、いざ交渉が始まるや、それは全くの幻想で会社が東労組を徹底的に無視・敵視して事を進めようとしていることがはっきりしたのである。
 東労組は一転して「約束が違う」「エルダー本体勤務枠拡大の議論中に、今後実施する施策を持ち出すのであれば、今施策の交渉とならない」「本体勤務枠拡大よりも、効率化が前面に押し出されていることには、東労組として断固として反対である」と言い出したのだ。
 しかも、水戸支社では、10月ダイ改で、本線運転士が担当する入出区作業のほとんどを「水戸鉄道サービス」に外注化するという重大な攻撃が始まっている。それが強行されたら、運転士には極限的な労働強化・ロングランがのしかかることになる。しかも水戸で実施されればたちまち全国に拡大する。実際、千葉支社ではすでにCTSが「入出区作業を受託したい」と言い出していたのだ。

 隠された乗務手当廃止提案

 だが、もっと重大な攻撃が隠されている。乗務手当の廃止である。JR東日本は05年3月、18の特勤手当の内13種類を廃止しているが、いよいよ乗務員手当にまで手をつけようとしているのだ。
 会社は「ライフサイクルの深度化」導入時点(08年)に一度乗務員手当を廃止しようとしたことがある。運転士を駅に配転するためには乗務員に手当がついていることが不都合だったのだ。
 今回の廃止理由は「技術的には無人運転も可能なのに乗務員に特別に手当を払う理由がない」というものだ。冨田社長は、17年6月のインタビューで「鉄道事業は、まだまだ人手に頼っている部分が多い」「自動車の自動運転技術が話題になっているが、むしろ鉄道の方が専用の線路があるために自動運転に適している」と言っているが、だから乗務手当など払う必要はないというのは、乗務員の仕事を余りにも軽んじるものだ。
 多くの乗客を乗せているプレッシャーの中、ひとつミスをしたら大変な事故になる重い責任を抱え、早朝から深夜に及ぶ不規則な勤務で身体を酷使しながら安全を守ることがどれほど大変なことか。これからはそんなことは関係ないというのだ。
 最大の問題は事態の一切を東労組が隠していることだ。職場に明らかにしたら、修復したいと考えている会社との関係が非和解的になるからだ。
 一部組合幹部が会社とうまくやるために組合員を騙し、権利を売り渡す。とんでもない裏切り行為だ。外注化・分社化・転籍・乗務手当廃止を許すな! あらゆる職場から絶対反対の声をあげよう。

廃止になった特殊勤務手当

① 放射線作業手当 廃止
② 踏切作業手当 廃止
③ 工場等特殊作業手当 廃止
④ 防疫等作業手当 廃止
⑤ トンネル内等作業手当 廃止
⑥ 汚物処理等作業手当 廃止
⑦ 高所等作業手当 廃止
⑧ 高圧活線作業手当 廃止
⑨ 復旧警備作業手当 廃止
⑩ 手術手当 廃止
⑪ 自動車運転手当 廃止
⑫ 深夜早朝勤務手当
⑬ 夜間看護手当
⑭ 乗務員手当
⑮ 自動車乗務員手当
⑯ 添乗手当
⑰ 緊急自動車運転手当 廃止
⑱ 特殊溶接作業手当 廃止