フォロー訓練問題、アルコール検知器問題の交渉報告 アルコール以外の飲食物にも検知器が反応することが明らかになった

動労千葉は、7月13日、千葉支社において、新人運転士が免許取得後、一人乗務を行うまでの間、千葉運転区などでは3ヶ月以上も「フォロー訓練」が行わ れている問題と、アルコール検知器の本実施が8月1日まで1ヶ月間延期されたことに伴い、検知器に反応した場合の勤務時間の取り扱い等について団体交渉を 行った。以下、千葉支社の回答を含め、団交の概要を報告する。

3ヶ月以上の「フォロー訓練」について

この数年千葉支社においては、新人運転士が免許を取得した後も、「フォロー訓練」が行われているが、とくに今年の訓練は、3ヶ月以上 に渡って行われている。今年は2月27日に左記の人数に運転士免許が交付され、その後フォロー訓練が行われ、次の日付から一人乗務が行われた。
習志野運輸区 9名 3月10日頃
館山運転区 1名 3月10日頃
鴨川運輸区 3名 3月20日頃
銚子運転区 7名 4月10日頃
京葉運輸区 6名 5月1日頃
千葉運転区 7名 6月6日頃
フォロー訓練を行う理由について千葉支社は、「各運転区の特情等を理解するためにハンドル訓練等を実施し、最終的に見極めを行っている」「見習期間中に 余り行けなかった場所、できなかった作業内容等があるので、それを補充することも含めて行っている」「」との回答を行ってきた。しかし、フォロー訓練で 行っている内容は、見習期間中に行う内容を再び行い、最後には各線区毎に見極めを行うというものだ。本来ならば、見習期間中に完全にできなかった部分だけ 補充すれば足りるにもかかわらず、全てを改めて行うという、二度手間、三度手間により、3ヶ月以上の長期間にわたるフォロー訓練が行われているのだ。

一部の者がダメでも全員が見極めを落とされる

また、今年のフォロー訓練の見極めでは、一部の者が見極めを通らなかったことを理由にして全員を落とすという事態まで発生している。これについて千葉支社は「異常時対応について質問したところ、全員が答えられなかったため、再度見極めを行った」との回答を行ってきた。
「全員が答えられなかった」ということ自体大きな問題で、千葉運転区の管理者も含めて指導体制が問題だと言っていることと同じであり、こうした中でフォロー訓練が長期化しているということだ。
動労千葉は、一人乗務にあたって、本人の不安を除くための一定の訓練は必要であると考えるが、この間のフォロー訓練のようにいたずらに長期間にわたるこ と訓練には反対であり、運転士本人からも必要ないとの意見が出ていることを千葉支社に突き付けてきた。これについて千葉支社は「なるべく短い期間であるこ とが望ましい。今後意見を踏まえて検討する」との考え方を明らかにしてきた。

分割・民営化以降1人の指定もなし

また、EC関係区における現在の指導操縦者の指定は次のとおりとなっている。
習志野運輸区 27名 EC
京葉運輸区  23名 EC
鴨川運輸区  16名 EC
千葉運転区  28名 EC
銚子運転区  14名 EC
館山運転区   6名 EC
木更津支区   5名 DC
 しかし、いわゆる「平成採用」運転士の見習が始まって以降、EC関係では動労千葉はただの一人も指導操縦者に指定されていない のだ。動労千葉の運転士と話をさせない、接触させないという労務政策のもとに指導操縦者に指定しないということは明らかだ。また、この間千葉支社は、「指 導操縦者を指定することにより、指定された者も見習を教育することによりレベルアップする」と回答してきたにもかかわらず一貫して動労千葉を指定しないと いうこと自体、明白な組合差別であることをたたきつけてきた。

アルコール検知器の本実施1ヶ月延期問題について

JR東日本は、当初7月1日からアルコール検知器の本実施を行うとしていた内容を、急遽8月1日から実施するとして、1ヶ月間延期するとの提案を行ってきた。
延期の理由について千葉支社は、アルコール以外の飲食物にも検知器が反応することが明らかになったため、飲食物の内容及びアルコールが検知された場合の取り扱いについて一部変更を行ったとの回答を行ってきた。
これについて動労千葉は、この間報告されている飲食物を明らかにすることを求めたが、千葉支社は、栄養ドリンク、口臭予防剤、うがい薬等が中心であるとだけ回答し、組合側が改めて回答を促すとメロンパン等があったと回答してきた。
運転職場において何が反応するのか不安になっている中で、会社が把握している情報を開示すること自体何ら問題ないことなどを千葉支社に求めてきた。
また、この間の検知器の実施状況では、東日本管内での不参は37件、千葉支社管内では1回目「赤」表示が18件程度、再度試験して予備勤務が13件程度との回答を行ってきた。
さらにアルコール検知器でアルコールが検知され「赤」表示となり、本人が飲酒を否定したり、飲食等を主張した場合、「概ね30分後に再度検査を行う」と している問題について、勤務取り扱い、乗務員の運用等について考え方を求めた。千葉支社は、「30分」については、再度アルコール検知器で検査した結果を 見て判断する。「緑」ならば出勤時から労働時間、「赤」の場合は出勤時までさかのぼって「不参」にするとの考え方を明らかにした。しかし、「30分」とい う時間は現に会社側の管理下に置かれてるにもかかわらず、「赤」の場合は出勤時にさかのぼって「不参」=労働時間をカットするということ自体重大な問題で ある。労働時間を不参にできる根拠として千葉支社は、「就業規則に基づいて行うことになる」「この間も同様の取り扱いだ」との回答を行い、あくまでも「不 参」扱いするとの考え方を示してきた。
さらに、「30分」間の運転士等の運用では、これまでの取り扱い=予備を使い、その後本人の運用も含めて行うことで対応するとの回答を行ってきた。

検知器の信頼性は、完全に崩壊した

アルコール検知器の導入は、今回の飲食物への反応も含めて、機械の信頼性そのものが完全に崩壊したこと、職場における不安を煽り、運転士への無用な差別感を助長するものであり、絶対に取り止めるべきであることを千葉支社に要求してきた。