ニューフロンティア2008(05年~08年中期経営構想) 徹底したコスト削減と大合理化攻撃へ突き進むJR東日本

2徹以上の駅業務全面委託と、出・改札業務への契約社員導入、新型券売機導入によるみどりの窓口とびゅうプラザ統合等を提案

JR東日本は、12月8日、「ニューフロンティア2008における今後の駅のあり方について」の提案を行ってきた。
これは、昨年2月にJR東日本が発表したNF2008(05年度~08年度の4年間の中期経営構想)に基づき、駅における業務体制の抜本的な変更、業務 委託のさらなる拡大等を推し進める大合理化計画案として出されてきたもので、07年4月1日実施としている。今次提案の最大の特徴は、これまでの駅におけ る業務委託をさらに深度化・拡大することと、契約社員の導入拡大、そしてみどりの窓口とびゅうプラザを統合するなど販売体制の大幅な変更等の大合理化を行 おうとするものだ。

すでに200箇所の駅が委託されている

駅業務委託の深度化については、今後数年の間、毎年3千人ベースで退職者が発生するなど大量退職期を迎える状況の中で、「シニア雇用 の場を確保」することを前提にして、東京、横浜、八王子、大宮、千葉の各支社の「比較的小規模な駅」について、グループ会社に一括して委託するとしてい る。「比較的小規模な駅」の考え方として会社は、「2徹体制より大きな駅」との考え方を示した上で、具体的には各支社における要員需給等を勘案して提案す るとしている。
すでに首都圏で70箇所、東日本全体で200箇所もの駅が委託されている。
千葉支社でも千葉以東の1徹体制駅は委託し尽くされ、直営で残っているのは2徹体制以上の駅だけだ。また、千葉以西についても新型券売機の導入等により 出札窓口の閉鎖等要員削減が行われている状況だ。そして、今回の提案でいけば、千葉以東のほとんどの駅が委託対象になるということを意味している。

有期雇用化を理由に契約社員導入

一方、今後の駅業務で、指定席券売機等の導入により窓口での乗車券販売が減少すること、大量退職による要員逼迫、さらに社会的に有期 雇用化が進んでいることを理由にして、東京、横浜、八王子、大宮、千葉の各支社で、駅業務委託の対象とならない「中規模以上の駅」については、契約社員 (グリーンスタッフ)の導入を行うとしている。業務内容は、業務管理、社員管理、運転取扱業務を除く駅業務全般で、とくに出・改札業務を中心として、現行 の駅員と同様泊勤務を前提としている。

券売機導入による業務減少を理由に統合

また、これまで進めてきた指定席券売機の導入箇所をさらに拡大してみどりの窓口での乗車券等の出札業務を減少させる、そしてびゅうプラザとみどりの窓口を統合した新たな窓口業務をつくるとしている。
さらに、改札業務について、「大規模ターミナル駅」の改札業務そのものを総合案内カウンターとし、外国語での案内も含めて行うとしてる。
実施箇所としては、東京駅や上野駅等のインフォメーションカウンターが設置されている13駅の中で行うとしている。

5年間で1万人もの要員が削減された!

今回の提案は、NF2008の中で掲げる「コストダウンの徹底」と「効率的な事業運営」方針に基づき、新技術導入による機械化、コスト削減を徹底的に行おうとするものだ。
しかもNF2008の4年間が、大量退職期と重なり、鉄道業務の要員そのものが逼迫しかねないという状況の中で、営業職場の大合理化と業務委託、契約社員の導入を大規模に行おうというのだ。
現在、東京、八王子、横浜、大宮、千葉の首都圏5支社における営業関係の需給は、昨年末段階で約1000名の余裕(この内約600名が東北地域からの地 域間異動)があるとしているが、NF2008の最終年度となる08年度末には余力がなくなり、5年後の13年度末には1800名!もの規模で要員不足にな るという。
一方、毎年1400名程度の新採を実施しているが、退職者数が上回るため左表のとおり全社員数はこの5年で約1万人も減っている。(各年度首全社員数)

年 度
全社員数
前年度差
00年度
76,840
▲1,490
01年度
75,380
▲1,460
02年度
74,050
▲1,330
03年度
72,530
▲1,520
04年度
70,280
▲2,250
05年度
67,710
▲2,570

この大量退職と要員不足を補うために業務委託と契約社員導入、機械化による要員削減を徹底的に行い、その穴埋めをシニア雇用で埋めようというものだ。
今でさえ列車が乱れた場合、駅の要員が足りないために混乱していることを考えれたら、これ以上の駅業務委託が実施されたら、どうにも対応できない事態に陥ることは明らかだ。列車の安全を守ることができないという事態になりかねない状況だ。
反合・運転保安確立に向けて、職場から反撃しよう!