「首切り自由」と不安定雇用化 労基法・派遣法改悪を許すな

緊急労基法改悪NO!5・28中央集会へ

5月15日、有事関連三法案が衆院を通過し、21日には派遣法・職安法の改悪が衆院厚生労働委員会で採決され、労基法改悪案も本格審議に入った。4月には雇用保険法が改悪され5月1日から施行されている。
民主党の恥ずべき裏切り、連合の屈服という事態に後押しされて、国会では「戦争と大失業の法制化」というべき事態が進行している。

解雇と不安定雇用

小泉はこの国会で戦後労働法制を総決算しようとしている。労働者保護法制としての労基法の性格を一八〇度変え、資本に「首切り自由」を保障する法律にしようというのだ。
①「首切り自由」の法制化、②有期雇用の拡大-終身雇用制の解体、③裁量労働制の緩和、④派遣労働の全面的解禁、という労基法・派遣法等の改悪がワン セットとなって、大多数の労働者を不安定雇用-非正規雇用に突き落とす最後の扉が、全面的に開け放たれようとしている。この間も非正規雇用労働者が激増 し、全労働者の約30%に及んでいるが、この改悪を許したら、そこから始まる事態はその比ではなくなる。

途上国並み賃金!

さらに、この攻撃がもたらすのは、賃金の文字通り全面的な切り下げである。現在の派遣労働者の平均賃金は正規雇用労働者の三分の一以下であり、パート労 働者はそれ以下である。この間も乱暴極まりない賃下げ攻撃が吹き荒れているが、これから始まろうとしていることは、まさに次元の違う事態である。「発展途 上国並みの賃金」という日本経団連の主張は、たんなるアドバルーンではなく、こうした実行計画をともなって宣言されたのである。

団結権の解体!

また、今回の労働法制改悪は、労働組合の存在基盤そのもの、労働者が団結する条件そのものの解体を意図した攻撃である。
労働者の地位をいつでも首切り自由という状況に落とし込め、有期雇用で、何年かごとに契約を更新できるか、雇い止めという形で首を切られるのか、という 事態にさらし、あるいは派遣労働に置き換えることを通していつでも交換可能の労働力とすることによって………、あらゆる手段で労働者が団結する条件を突き 崩そうというのだ。
さらには月々の賃金をはじめ、一時金、退職金に至るまで成果主義や能力給を導入するという攻撃も、総額人件費の抑制はもちろんのこと、労働者が労働組合に団結する条件自体を奪う攻撃となる。

生きる権利の解体

こうしたことに加え、年金や医療、雇用保険など社会保障制度の抜本的な改悪攻撃、大増税が一体となって労働者にのしかかろうとしている。労働者の生きる権利そのものが問題となるような情勢がついに到来しようとしているのだ。
しかも、膨大な労働者を不安定雇化する攻撃は、「少子高齢化」どころか、掛金を払う側そのものを潰してしまうことを意味するわけで、年金や医療制度の危 機を加速させることになる。結局行き着くところは、年金も医療制度もすべて民営化し、「自己責任」を強制する弱肉強食の世界以外ない。まさに生きる権利そ のものが奪われる時代が来ようとしている。逆に言えば、日本資本主義は万策尽きて統治する能力を失おうとしているということだ。

出口のない危機!

終身雇用制-年功制賃金、そして企業内労働組合は、体制側にとって、労働者、労働組合を企業主義や体制内運動に取り込んでゆく上で、きわめて有効に機能 したシステムであった。これを自らの手で徹底的に解体しようというのだ。有事立法にしてもそうだし、イラク侵略戦争の過程で起きたこともそうだが、国家と 資本が生き残こるためには、自らつくった支配の仕組みも全て叩き潰すという構えだ。
だがこれは、敵の強さの表れではない。戦後の資本主義体制は、労働者を虫けらのごとく犠牲にし、戦争をする以外に存続する術がなくなってしまっているということだ。
有事立法=戦争と大失業攻撃、さらには5・27国労臨大弾圧等に示される治安弾圧攻撃のエスカレートは、まさに表裏一体の攻撃である。

大反乱が始まる!

生きる権利が奪われ、やり場のない怒りの声、政府や企業への憤り、毎年一万人もがリストラで自殺に追い込まれる状況、こうした一切合財が噴き出す過程が 始まろうとしている。連合などが資本の手先となって労働者を支配するこれまでの枠組みも崩れ去り、大反乱の条件が生まれようとしている。
社会の在り方そのものが根本的に間違っているのだと真正面から言い切らなければならない。そして労働者の団結した力と闘いこそが生活と権利を守り、戦争 を止め、社会を変える唯一の力なのだと訴えなければならない。世界中で労働者がたちあがり、新しい時代を見いだす力をとり戻そうとしている。今こそわれわ れの飛躍のときである。