「安全」が根本から揺らいでいる! レール破断は新幹線から始まっていた

闘いなくして安全なし!二度と尼崎・羽越線事故を許すな

▼「安全」が根本からおかしくなっている

1月6日に川越線でレールが破断し、翌7日には総武緩行線のレールが折れた。さらに16日には京葉線でレール継目板が割れている。こ んなことがすでに3年連続で起きている。しかも、一昨年にはレール交換の損傷基準を厳しくし、昨年は安全運転闘争によって、あれほどレール交換をしている というのに、次から次にレールが折れる!。これはJRの安全が根本からおかしくなっていることを示すものだ。
しかもJRは「レールが折れても(信号電流が途絶えて)信号は停止現示となるから危険はない」などと開き直り、さらには、レールが真っ二つに折れて20 ㎜も口が開いている(1月7日/総武緩行線)というのに、マスコミには「ひび」と発表するなど、事の重大性を隠ぺいすることだけを考えている。
①スピードアップやボルスタレス台車の採用等がレールにどのような影響を与えているのかという技術的視点、②巡回周期の大幅延伸や保守業務の丸投げ的外注化という検査・保守体制の合理化という視点双方から、抜本的な見直しが求められている。

▼レールの危機は新幹線で先行していた

次の文章は1999年の鉄道総研のレポートの一節である。

 破断したレールの破面が貝殻状を呈していることからシェリングと呼ばれるようになったレール損傷は、1973年頃 より新幹線において多発するようになった。………シェリングの発生は年を追う毎に増加の一途をたどり、JR発足の1986年頃には、東京~新大阪間では、 4000箇所余りの発生となり、もはやレールの管理も限界に達するに至った。このためレールの寿命は著しく短いものとなり、安全面からのみでなく、経済面 からも鉄道の経営基盤を揺るがしかねず、根本的なシェリング防止対策が強く望まれるようになった。

レール破断問題は、新幹線で先行して大問題となっていたのだ。JR内も含め、一般には全く知らされていないが、「もはやレールの管理も限界に達するに至った」「レールの寿命は著しく短いものとなり、……」等、普通であれば使わない危機感に満ちた表現に見られるように、まさに非常事態にたち至っていたのである。
レポートは、研究の結果レール頭頂面の疲労層を早期に取り除くことが有効だとわかり、1992年頃から「レール削正車」を導入。「削正によるレールの寿命延伸大作戦」を実施したが、「効果が表れるまで6~7年の歳月が必要であった」としている。

▼営利優先の結果レール管理が破たん

そしてこのレポートは、「(対策の結果)レール折損事故はもとより、あれほど多発していたシェリングも激減することとなった」と、新幹線でもレール破断が起きていたという恐るべき現実を指摘している。
このレポートから明らかなことは、通過トン数管理という、これまでのレール管理の在り方が全く通用しなくなるような技術的な破たんが起きているというこ とだ。こうした事態の背後要因として考えられるのは、何よりも無謀なスピードアップであり、ダイヤの過密化、そしてボルスタレス台車の採用である。いずれ も根本にあるのは、ひたすら営利優先で突っ走ってきた結果に他ならないということだ。

▼直ちに緊急の安全対策を

04年来のレール破断の頻発は、新幹線から始まったこの危機的事態が、ついに在来線まで波及してきたということではないのか?。そうだとすれば、範囲の広大さ等から見て、対策は6~7年では到底済まないと考えられる。
しかも巡回周期の大幅延伸、外注化等で検査・保守体制はガタガタだ。さらには、シェリングだけでなくレール側面の異常な磨耗はいたる所で発生している。 原因の徹底した究明はもちろんのこと、スピードダウン、検査・保守体制の見直し等、緊急の対策が直ちに必要だ。

▼民営化の矛盾の噴出 

本当の意味で尼崎事故・羽越線事故を教訓としなければならない。
羽越線事故も、その根本にあるのは、徹底した要員削減・大合理化の結果、現場の状況を的確に把握し、判断する者
が誰も居なくなっているという問題だ。
しかも、安全に関する規制は次々に緩和され、レールがガタガタだろうと、嵐の中だろうと、ただひたすらものすごいスピードで列車を突っ走らせる。
こんな現実を変えなければならない。国鉄分割・民営化の矛盾が「安全の崩壊」となって噴き出している。闘いなくして安全なし!今こそ、反合・運転保安闘争を強化しよう。