DC通信No.165 2012/2/26
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国鉄千葉動力車労働組合第66回定期委員会

 委 員 会 宣 言

 本日、われわれは、DC会館において第66回定期委員会を開催し、検修・構内業務全面的外注化阻止、基地統廃合攻撃絶対反対、人事・新賃金制度改悪阻止、12春闘勝利、国鉄闘争全国運動の発展、組織拡大を中心とした新たな闘いの方針を決定した。
 2月23日、最高裁は予科生運転士登用差別事件で、高裁判決を破棄する反動判決を下した。動労水戸事件は、同じ最高裁で同じ裁判長によって不当労働行為が認定され勝利判決が確定しているのだ。それが一体なぜ覆るのか! ここにあるのは「動労千葉を勝たせるわけにはいかない」というなり振りかまわぬ政治判断だけである。司法が司法であることを自ら否定したのだ。絶対に許せない。だが上等だ。われわれは、国鉄分割・民営化の過程で起きた全てに決着をつけるまで何があろうと闘いぬく決意を改めて固めた。
 JR千葉支社と千葉鉄道サービスは、1月27日、わずか1日勤とはいえ京葉車両センター構内業務の構内外注化を強行した。これは全面外注化のための攻撃だ。外注化要員として動員した元管理者が起こした重大事故を隠蔽し、嘘に嘘を重ね、業務委託が法令違反の偽装請負であることを百も承知で推し進めているのだ。だが矛盾は敵の弱点となり、それと対峙する闘いを構えきれれば、外注化は必ず阻止できることをこの10年間の闘いが証明している。
 基地統廃合攻撃もボロボロだ。今も千葉転支部・銚子支部は線見訓練に対する長期指名ストライキで闘い続けているが、3月ダイ改では佐倉運輸区が開業できないという前代未聞の事態が起きている。われわれは組織破壊攻撃粉砕、ローカル線切り捨て反対を掲げ、さらに闘いを強化する決意である。
 一昨年の「4・9政治解決」を契機として、JR民営化体制の大再編攻撃が始まっている。契約社員の大量雇い止め解雇、駅業務の委託拡大をはじめとした外注化攻撃のエスカレート、人事・賃金制度改悪攻撃と東労組らの裏切り、矛盾を先送りされたJR貨物・三島の経営破綻の深刻化、国労本部の急速な変質と革マル結託体制の瓦解、運転保安の危機のさらなる深刻化等、それは、国鉄分割・民営化を正当化するために、噴出する矛盾を全て現場の労働者に転嫁する攻撃だ。
 国鉄分割・民営化から始まった新自由主義攻撃を、何としても止めなければならない。全労働者の39%(2000万人)が非正規職、ワーキングプアに突き落とされ、生活保護受給者は200万人を超えている。国鉄分割・民営化をあいまいにしてはならない。1047名解雇撤回、JR全面外注化阻止、非正規職撤廃の旗を掲げ、国鉄闘争全国運動の本格的な発展を実現しよう。
 野田政権は昨年末、「原発事故収束」を宣言した。冗談じゃない。何ひとつ収束などしていない。今も10万の被災者が彷徨い、放射能汚染は拡大し続けている。怒りの声は、ますます非和解的な衝突となって噴出しようとしている。政府・官僚・財界・御用学者・マスコミ・労組幹部らの「原発ムラ」の連中は、今もグルになり、どれだけの生命が犠牲になろうと原発政策を推進しようとしているのだ。
 しかも政府や財界は、「復興」に名をかりて、新自由主義攻撃を社会の隅々まで貫徹し、東北地方丸ごと・国家丸ごとの民営化を強行しようとしている。大増税が強行されようとしている。TPPは農業を壊滅させるだけでなく、公共サービス部門全てを競争原理の渦中に叩き込む攻撃だ。その先兵となっているのが橋下(大阪市長)だ。今こそ闘う労働組合を蘇らせなければならない。
 リーマンショックから3年。世界の失業者は2億人に達し、更に増え続けている。ヨーロッパでは、ギリシャ・アイルランド・ポルトガル・スペイン・イタリア等、国家そのものが次々に財政破綻していくという前代未聞の事態が起きている。しかし、最悪の財政破綻国は日本でありアメリカだ。中国のバブルもついに崩壊し始めている。資本主義体制の歴史的崩壊が始まっているのだ。また、この危機は東アジアでの軍事的緊張、戦争の危機を生み出している。
 しかし、世界の労働者は新自由主義と対決し、怒りの声はゼネストとなり、ウォール街占拠闘争となり、「暴動」となり、チュニジアやエジプトでの革命となって燃え上がっている。
 国際連帯で労働者の未来をかけた闘いに決起しよう。国鉄闘争全国運動の発展を勝ちとろう。外注化攻撃を絶対に阻止しよう。12春闘勝利に向け全力で闘おう。労働者が主人公の社会をつくろう。そして何よりも組織拡大を実現しよう。われわれは、「闘えば分裂する」という日本の労働運動の悪しき限界を絶対にのりこえて階級的労働運動を再建する。そのためにも本格的な組織拡大の実現に向けて総決起する。
 右、宣言する。
 2012年2月26日
                             国鉄千葉動力車労働組合第66回定期委員会


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