『日刊動労千葉』全バックナンバー公開

『日刊動労千葉』全バックナンバー公開作業を完成いたしました。

『日刊動労千葉』を最新号(更新中)まで全号のバックナンバーの公開作業を完了いたしました。1976年1月8日創刊以降41年間、最新号/第8371号(2017年12月2日)発行まで(以降更新中)の全号を公開しております。

「闘いはこれからだ」をスローガンに多くの仲間の労組・労働者と支援の方々とともに闘う労働組合を全世界で蘇(よみがえ)せ「戦争を止めよう 解雇撤回・JR復帰」の闘いの旗を掲げてこれからも奮闘いたします。共闘とご支援をお願いします。

JR千葉支社ー3月ダイ改の労働条件を提案

佐倉運輸区における運転士▲1、車掌▲4の要員削減を許すな!

特急列車削減による矛盾解消のために時間調整を実施

12月22日、JR千葉支社は、来年3月ダイ改の労働条件について提案を行ってきた。
3月ダイ改の概要は以下のとおり。
◆特急関係
◎わかしお10号 現行、勝浦発10時09分→10時33分に変更
◎安房鴨川発各駅停車からの接続に合わせわかしお20号、同24号について、発車時間を4分から2分の繰り下げ、
◆総武緩行線
◎平日の遅延時分解消に向け、津田沼駅への出区方法の変更及び津田沼~市川間の運転時分の見直し。
◎朝通勤時間帯の遅延吸収のため、中野駅での折り返し時間を4分10秒に拡大(現行1分50秒)。
◆総武快速線
◎平日、東京発19時15分の快速列車4分繰り上げて運転間隔を調整し、混雑緩和を計る。
◎ホームライナー(1号、3号、5号、7号、9号)について、船橋駅停車とする。
◆京葉線
◎新木場発17時台に西船橋方面の列車1本増発(3本→4本)。
◎東京総合司令室への運行管理移管に伴い、「ATOS通告伝達システム」使用による安全性向上のため、西船橋で列車番号を変更しない取り扱いとする。
◆総武本線
◎夜間帯に、千葉発21時56発の成東行き列車(6両)を増発。
◎千葉駅における佐倉、成田方面の列車間隔の均等化行う。
◆成田線・鹿島線
◎千葉発22時44分の銚子行き各駅停車(6両)を、成田発18時10分の銚子行きに差し替え。
◎千葉駅20時30分発の銚子行き各駅停車(6両)を、佐原止まりに変更。
◎千葉駅22時58分発佐原行き各駅停車(6両)を、銚子まで延長。
◆外房線
◎平日運転の快速列車を全日運転に変更(津田沼5時09分→上総一宮6時01分着 上総一ノ宮6時14分発→東京7時41分着)
◎勝浦4時25分始発の各駅停車を30分繰り下げる。
◎千葉発285M、289Mについて、混雑緩和のため8両及び10両編成とする。
◆内房線
◎木更津駅周辺の高校の始業時間に合わせ、安房鴨川発6時24分の列車を6時16分に繰り上げる。
◎千葉発1123Mについて、混雑緩和のため8両編成とする。
乗務キロ増なのに労働時間短縮=労働強化粉砕へ!
◆要員関係
◎要員関係では、佐倉運輸区について、佐原泊行路を日勤化した関係で運転士▲1名の削減、NEXの東京移管に伴い車掌▲4名の削減としている。
しかし、佐倉運輸区では運転士の乗務キロについては56・1km増、全体でも255・9km増えており、要員を削減する根拠が全くない状況だ。
しかも、乗務キロが増えているのに労働時間は6時間37分減っており、今年3月のダイ改に続き労働強化が図られている。
◎仕事と育児・介護の両立支援制度として、習志野運輸区に短時間行路(6時間)を1行路追加する(現行1行路)。
◎乗務員タブレットを使用した出先点呼の実施。
これに伴い、準備時間の変更を行うとしている。
◆ダイ改実施時期
来年3月のダイ改実施日は、3月26日(土)としている。

 「年収100万になっても仕方ない」―ユニクロ社長 この流れを止めよう! メーデーを復活させよう!

5・1JR貨物本社抗議行動へ!

メーデー行動へ総決起を!

貨物会社は、経営自立計画において、2018年度には100億以上の経常利益を確保して上場をめざすとしている。しかし、貨物・三島会社は分割・民営化から25年も経つにも係わらず、上場などほど遠い経営状況だ。まさに分割・民営化の失敗・破綻だ。

分割・民営化の破綻を責任転嫁
 貨物会社は、発足当時約1万2千人でスタートし、現在約半数の6千人強に半減している。人件費が半減しているにも係わらず鉄道部門では赤字が続き、関連事業の黒字で埋め合わせをすることでなんとかやってきた。しかし、今後の関連事業は開発可能用地が激減し、車両・設備の老朽化がいっそう進むなか破綻をきたす。
分割・民営化の破綻を労働者に責任転嫁し、賃金の抑制を行うことなど絶対に許せない。
貨物会社は、「2013年度事業計画」において、2012年度では経常利益5億円だったものを「思い切った人件費抑制で34億円の経常利益をめざす」としている。
今まで10数年連続でベアゼロや超低額のボーナスで賃金を抑制し続けた挙げ句の果てに今度は賃金カットを強行しようとしている。

 全労働者への賃下げ攻撃
 いま起きようとしていることは、労働者への歴史的な攻撃だ。国鉄・分割民営化を何十倍もするような攻撃といっても過言ではない。
自治労など公共部門で働く労働者の賃金が一斉に7・8%カットされようとしている。敵の戦略は、公務員労働者をたたくことによって終身雇用制、年功制賃金を解体し、全労働者の賃金を押し下げることだ。そして労働者の権利破壊、労働組合破壊に突進しようとしている。

 市丸ごと民営化―大阪市
 橋下市長の大阪市では、先頃、市の交通局―市営地下鉄・バスの民営化が打ち出されたが、すでにごみ収集事業の民営化が14年度から、さらに水道、市立病院、市立幼稚園・保育所、市立大学など公共部門の民営化が次々と打ち出され、全公務員労働者が解雇―再雇用の攻撃にさらされている。まさに国鉄分割・民営化以上の大攻撃だ。

 「年収100万になっても仕方ない」―ユニクロ社長
 また、大企業も「追い出し部屋」をつくったり、偽装請負や非正規職化に余念がない。
離職率が半数近くにのぼる「ブラック企業」として悪名高いユニクロでは、「世界同一賃金」を打ち出し、「将来は年収1億円か100万円に分かれて、中間層が減っていく。仕事を通じて付加価値がつけられないと、低賃金で働く途上国の人の賃金にフラット化(平準化)するので、年収100万円になっていくのは仕方ない」(フアーストリテイティング社長・柳井)。インタビューした記者が「そういう人が退職したり、うつ病になったりすると」と問うと、「そういうことだと思う」とあっさり肯定する(4月23日付朝日新聞)。

徹底的に低賃金で労働者から搾り上げ、使い捨てにし、それを恬として恥じない資本家や政治家ども、こうした流れのお先棒をJR貨物は担ごうとしている。この流れを止めよう! メーデーを復活させよう!
5・1貨物抗議行動に総結集しよう!

賃金削減絶対反対!
国鉄分割・民営化のツケを労働者に転嫁するな!
■5月1日(水)正  午 新宿駅 新南口集合
12  時 JR貨物本社抗議行動
14時30分 5・1メーデー新宿デモ
(新宿中央公園出発~JR東日本・貨物本社~新宿文化センター)

本日、本線運転士スト突入!久留里線ワンマン化反対! 木更津総行動へ! 3月16日(土)14時  木更津駅集合

13春闘勝利! 外注化粉砕! ワンマン運転導入反対!

13春闘第2波ストライキに突入!

 本日、本線運転士がストライキに突入する。外注化攻撃は、検修職場に働く者だけの問題ではなく、運転士が降りる職場を奪う攻撃でもある。また、規定などを得手勝手に解釈し、入換通告などを単なる運転取り扱い上の「連絡」にし、責任が曖昧にされ、いつ事故が起きてもおかしくないような状態を強制している。偽装請負であるから直接の指示とすることができないのだ。そもそも構内を外注化すること自体が無理なのだ。列車の安全運行、乗客・乗務員の命を守るためにも外注化を許してはならないのだ。


木更津総行動への決起を訴える山中支部長

総決起集会に310人が結集!

昨日14日、検修職場で正午よりストライキに突入した。
また、貨物支部では、15時より春闘貨物総決起集会を開催し、18時より「13春闘勝利! 検修・構内外注化粉砕! 久留里線ワンマン運転絶対反対! 動労千葉総決起集会」を開催し、組合員、支援の仲間310名が結集した。

久留里線ワンマン運転反対!
 千葉支社は、今ダイヤ改正から久留里線へのワンマン運転を強行しようとしている。しかも新しく導入された車両で、2月にATS―Pが使用開始され、その上にワンマン運転である。ひとたび事故が起これば、運転士に責任を転嫁するのである。こんなことを許してはならない。
ワンマン運転化絶対反対! 木更津総行動に総決起しよう!

 


昼間、千葉機関区において貨物の春闘総決起集会が開催された
久留里線ワンマン化反対!

木更津総行動へ!

 ■3月16日(土)14時
■木更津駅集合

3・1スト突入!千葉労基署-CTSに労基法違反の是正勧告!

委託した業務と出向者をJRに戻せ!

CTSは違反行為を謝罪しろ!

是正勧告書

2013年2月21日

JR千葉鉄道サービス株式会社
代表取締役社長 後藤 慎悟 殿

千葉労働基準監督署監督官

違反事項

 時間外労働協定を、千葉労働基準監督署に届け出ていない中で、構内運転業務に従事する労働者に対して、時間外労働を行わせていること

これが、千葉労働基準監督署が、千葉鉄道サービスに対して出した労基法違反の「是正勧告書」の内容だ!36協定が締結されていないのに超過勤務を強制したことを、違反行為として明確に認定している。
CTSは是正勧告に基づき、違反した事実に関して職場でキチンと説明し、謝罪しろ!

2月21日、千葉労働基準監督署は、千葉鉄道サービスに対して、幕張運転車両所で36協定が締結されていないのに、労働者に時間外労働者休日労働などを行わせていたことについて調査を行い、別掲のとおりの「是正勧告書」を発した。
是正勧告書が出されるということは、労働基準法に違反にする取り扱いが行われていたということであり、千葉鉄道サービスは違法企業ということだ。
千葉鉄道サービスは、違法行為を行っていながら「労基署の責任だ」などといって自ら行った違法行為の責任を労基署に押し付けようとしていた。しかし、千葉鉄道サービスが違反行為を行ったことは事実だ。
是正勧告が出された以上、違反行為に関して職場でキチンと説明し、謝罪しろ。これは当たり前のことだ。
こうした中で、「36協定を締結しなければ幕張運転車両所を潰す」などいって、今日、幕張事業所への統合を強行した。
絶対に許せない!
違法企業に業務委託などできない!事業所を潰すのであれば委託した業務と出向者を直ちにJRに戻せ!
本日の13春闘第1波ストライキを貫徹し、業務外注化ー強制出向粉砕の第2ラウンドを闘いぬこう!

 

1047名の団結こそ闘いの主体! 今こそ「政治解決」路線からの脱却を

「政治解決」の過ちを繰り返すな

国鉄分割・民営化から19年、1047名闘争は、勝利の展望をこじ開けることができるか否か、大きな岐路にたっている。
闘いは、9・15判決を契機として、採用差別から19年目にして初めて1047名の団結が実現するという大きな地平を生み出し、それが国鉄闘争の勝利を 願う人々に大きなインパクトを与えている。「四党合意」による大変な混乱を乗りこえて、1047名が団結することによって、闘いが再び息を吹き返し、本格 的に発展する条件がつくられたのである。
しかしその一方では、「年内政治解決」「解決交渉のテーブルづくり」のかけ声のもとに、「政治解決」路線に埋没していこうという動きが再び台頭してい る。「政治解決」の自己目的化が行き着いたのは「4党合意」の悪夢であった。この過ちを繰り返してはならない。
現在の政治的状況、彼我の関係、鉄建公団・運輸機構訴訟等の状況を冷静に考えれば、「年内政治解決」「国会会期中の政治解決」などという条件は全く存在しないことは明らかだ。
そうしたなかで、解決のテーブルをつくるための政治的根回しや工作に埋没し、それを運動の中心にすえていくことは、闘いを卑しめ、足元を見すかされる結果しかもたらさない。そしてこの間の闘いの混迷、分裂をまた再び繰り返す道でしかない。

改憲情勢下の1047名闘争

1047名闘争は現在の情勢と無関係に存在しているわけではない。今通常国会を見ても明らかなとおり、今、自公政権が進めているの は、まさに改憲-戦争と大民営化-労組破壊を焦点とした戦後史を画する攻撃だ。一方、小泉政権は、議席数では圧倒的な多数を占めながら、共謀罪をめぐる攻 防に示されたように、高鳴りつつある時代への危機感と怒りの声、噴出する社会的矛盾の前に、ほとんど死に体状態で危機を深めている。
森喜朗は「文藝春秋」の座談会で、かつての中曽根発言と全く同じ脈絡で、「郵政民営化で、全逓、自治労、日教組をつぶす」と公言している。国鉄分割・民 営化攻撃がそうであったように、「改憲と民営化」攻撃の焦点は労組破壊にすえられている。こうした現実のなかで、敵は、1047名闘争を「解体の対象」と して見ていることは明らかだ。
今1047名闘争に求められているのは、「政治解決」を懇願することではなく、こうした情勢と真正面から対決し、高鳴りはじめている労働者の怒りの声を 総結集する闘いの先頭にたつことである。20年もの間、惜しみない支援を送りつづけてくれた全国の無数の仲間たちが1047名闘争に求めているのもそのこ とだ。1047名闘争は日本の労働者と労働運動の未来のかかった闘いだ。
激しい攻撃の前に、連合、JPU、自治労、日教組本部などは止めどない変質を深めている。全労連も同様だ。しかし、こうした現実に対し、本部の制動を打 ち破って、多くの仲間たちが現場から闘いに立ち上がり、大きな波紋を広げはじめている。「日の丸・君が代」不起立の闘い、教基法改悪反対の闘い、組合本部 までが改憲容認に転落しようとしていることへの怒りの声、民営化攻撃に対する現場からの怒りの声の噴出、…… 今何よりも求められているのは、こうした闘いがひとつにつながり、団結することである。その団結の中心になることができる大きな可能性をもった闘いが 1047名の解雇撤回闘争だ。

1047名の団結は取引きの材料ではない

「政治解決」路線の最大の問題は、闘いの主体であるはずの1047名の被解雇者の闘いと存在が、政府や運輸機構との取り引き材料にお としめられてしまうことだ。ついに実現した1047名の団結という画期的な地平も、解決テーブルづくりのために必要な単なる「看板」でしかなくなる。一体 何のために20年間、厳しい闘いを続けてきたのか。われわれが人生をかけて闘ってきたのは、そんなことのためにではない。
国労本部による「四党合意」受け入れという許すことのできない屈服によって、闘いの戦線がズタズタにされた状況のなかでも、それを乗りこえて鉄建公団訴 訟にたちあがり、現在の状況を切り開いてきたのも、もう一度自らが闘いの主体としてその先頭にたつための苦闘であった。にも係わらずまた再び「政治解決」 を自己目的化した様々な思惑のもとに引き回されるなどもう御免だ。
そればかりか、「政治解決」の自己目的化は、われわれの闘いを支え続けてくれた全国の多くの仲間たちの支援の力も、闘いの主体ではなく、政治的取り引き のための「数」としか見なくなるということだ。こんなことを繰り返していたら闘いは潰れてしまう。われわれは、今の労働運動の惨たんたる現状を何とか覆す ために、全国の支援の仲間たちと共に闘いたい。われわれは、自らにかけられた不当解雇を自らだけの問題とは考えていない。

1047名の団結つぶしを許すな!

われわれは、1047名闘争をめぐる主体の側の現状を、その否定的な部分も含めて真正面から見すえてそれを乗りこえて闘いを前進させなければならないと考える。
鉄建公団訴訟の加藤晋介主任弁護士は、国労本部の現状について次のように訴えている。

 国労本部が、きちんとした反撃に立つのであれば、我々から『統一と団結』を拒否すべき理由は何もなく、我々はこれに 応じ、弁護団での公開勉強会も開いた。…… しかし、そこでも、またその後も、国労本部の対応として見てとれたのは、鉄建公団訴訟第一審判決に便乗して政府側と取り引きして、とにかく早期に採用差別 問題の『始末』をつけたいという、『四党合意』の延長線上の姑息な対応でしかなかった。…… 我々の求めているのは闘うための『統一と団結』であって、ダ ンゴで腐っていくための『統一と団結』ではない。───(「奴隷の道を拒否せよ」)

また、全労連は「動労千葉は労働組合の仮面を被った暴力集団、市民権を与えるな」というデマ、誹謗中傷をもって動労千葉や動労千葉争 議団の排除-1047名の団結を潰そうとしているのが現実だ。全動労争議団が、鉄道運輸機構に対する訴訟を起こす際も、「訴訟をするな」という強い圧力が かけられたという。
これが偽らざる現実だ。なぜこれほど大きな可能性をもつ、全ての労働者の未来のかかった闘いを、立場の違いを乗りこえて団結し、本気になって闘うことができないのか。
一方でこうした現状があるからこそ、解雇された当事者1047名が様々な困難を乗りこえて団結したことのもつ意味は決定的に大きいのだ。この団結が実現 したことによって、危機に直面していた闘いが息を吹き返し、新たな勝利の可能性をつかもうとしているのである。今こそ「政治解決」路線を脱却し、闘いの原 点にかえろう。

JR本体での総屈服

さらに、「四党合意」に行き着いた「政治解決」路線は、JR本体における闘いの全面的な放棄-総屈服をもたらしたことをはっきりさせなければならない。
一方で、政府に「政治解決」を請願し、職場ではこれまでどおり闘い続けるなどということは成りたつはずがない。そして、JR本体では総屈服的な状況が進行するなかで解雇撤回闘争が勝利するなどということは絶対にあり得ないことである。
われわれは「第二の分割・民営化攻撃」と呼んでいるが、この5年余りは、JR本体における猛烈な合理化攻撃が吹き荒れた過程であった。業務の全面的な外 注化を中心として、大規模な要員合理化とコストの徹底削減攻撃が激しく職場を襲い、鉄道会社としてのこれまでのあり方が根本から覆される過程だったのであ る。
しかし、国労本部は、何ひとつ抵抗することもなく、こうした合理化攻撃を全て容認した。
こうした結果行き着いたのが尼崎事故であり、羽越線事故であり、レール破断が相次ぐという危機的現実であった。
われわれは、この間、幾度もの安全運転闘争やストライキに立ちあがり、この現実と闘い続けてきた。JR東日本は、憎しみを込めてこの闘いを弾圧し、「会 社の運行管理権を奪う違法争議」と称して、闘いのたびに処分を加えたが、闘いは大きな成果を切り開いた。何よりも、われわれのささやかな闘いでも、千葉支 社では、車両検修業務の外注化をストップさせ、職場を守りぬいたのである。
さらに、安全運転闘争は、われわれも全く予想もしなかったことだが、何百通という激励のメールが寄せられるなど、ものすごい波紋を広げた。弱肉強食の市 場原理が社会の隅々まで貫徹される攻撃のなかで、全国の無数の労働者が、今の社会のあり方に我慢ができなくなっている。それが安全運転闘争への注目となっ たのである。
また、「安全の崩壊」というかたちをとってJR体制の矛盾が噴出していることもこの闘いのなかで鮮明につかみとることができた。 1047名の解雇撤回 闘争の勝利は、こうした闘いをとおして、全国の労働者の怒りの声と結びつくことによって実現できるものだ。
「政治解決」路線は、こうした闘いと1047名闘争が結びつくことを断ち切ってしまう役割を果たすのだ。

改めて中曽根発言への怒りの声を

もう一度闘いの原点に帰ろう。中曽根元首相は「国労をつぶし、総評、社会党を壊滅に追い込むことを明確に意識して国鉄分割・民営化を やった」と繰り返し公言している。「行革によってお座敷を綺麗にし、立派な憲法を床の間に安置する」と言って国鉄分割・民営化を強行した。不当労働行為と は違法行為だ。それを「私が犯人だ」と繰り返し公言し、開き直っているのだ。一方、1047名とその家族は、無念のうちに今も闘いを継続しなければならな い本末転倒した憲法違反の現実がある。それを弾劾し、追いつめることができなくて、1047名の解雇撤回を実現することなどできるはずはない。
国鉄分割・民営化は、憲法改悪が現実化する現在の流れの発端をなす攻撃であった。
1047名の団結を固め、今一度原点に帰り、全国に闘いを呼びかけよう。

国交省・事故調の中間報告を弾劾する 運転士への事故責任転嫁による真実の隠ぺいを許すな

▼とにかく酷い報告だ!

9月6日、国土交通省の事故調査委員会が、尼崎事故に関する調査の中間報告を発表した。

 「『これでは家族がなぜ、どういう状態で亡くなったのか、霊前に説明できない』……遺族らは『原因究明とはほど遠い内容』と不満をあらわにした」「『何人も納得させることはできない』と原因究明が不十分な内容に不快感を示し、自ら原因究明に乗り出さないJR西日本への怒りが噴き出した」──報告書は33ページからなる「経過報告」と3ページの「建議」からなっているが、何と言ったらいいのか、とにかく酷いものだ。事故原因を運転士個人の責任に転嫁し、闇から闇に処理してしまうためにつくられた報告としか考えられない。そして、意図的な記者会見によって、マスコミには「異常運転」などという言葉だけが踊っている。

▼何ひとつ書かれてない

徹底的に追究されなければいけないはずの本質的な問題については、経過報告にも、建議にも、ただのひと言も言及がないのだ。
例えば、あの時間帯・乗客数で15秒停車という、信じることのできないようなダイヤ設定を行なうことによって、スピードアップや私鉄との無謀な競争が行なわれていた実態はただのひと言も触れられていない。車両の極端な計量化やボルスタレス台車の問題についても、あれだけ問題となった「日勤教育」など、運転士に対する日常的な教育や職場管理の実態についても、全く何ひとつ言及がない。
経過報告に書かれているのは、モニター装置の解析を除けば、車両や周辺の被害状況はどうだったのか、運転士の当日の勤務はどのような行路だったのか、207系車両の諸元といったレベルに過ぎない。中間報告とはいえあまりに酷すぎる。すでに事故から4ヵ月以上が経っているのだ。まさに意図的としか考えられない内容だ。

▼これが対策と言えるのか

「建議」では、「構ずべき施策」として4点が指摘されているが、次のとおり、こんな事で事故が防げると思っているのかと怒鳴りたくなるようなものだ。
(1) 曲線や分岐器に対する速度超過防止用のATSの設置。
(2) 防護無線の操作の簡素化と乗務員への教育の充実(尼崎事故の後に防護無線が作動していなかったことにふまえたもの)
(3) 列車の走行状況を正確に把握する装置の設置と活用(当該運転士が速度オーバーをしていたことや、04年度にJR西日本で、ATSによる非常ブレーキ作動が46件起きているこ とにふまえたもの)
(4) 速度計の精度向上(実際の速度より4㎞/h低く表示される場合があることを受けたもの)
これを見ればわかるとおり、一体これがあれほどの大惨事への対策なのかと目を疑いたくなるような御粗末なものに過ぎない。

▼真実の隠ぺいを許すな

この建議を受けて国土交通省は、10月中旬までに技術的な基準を定めるよう検討したり、「運転士の資質の維持管理を充実させるための新たな制度の創設」に向けた法案を次期通常国会に提出するとしている。
政府・国土交通省は、民営化-規制緩和、市場原理による安全の切り捨てという本質に責任が及ぶことを徹底して断ち切ろうとしている。JRは経営責任に問題が及ぶことを必死でおおい隠そうとしている。JR-国交省はまさに共犯者だ。このまま黙っていたら、本質的な問題は全て隠ぺいされ、これまで以上に徹底した職場管理、締めつけだけが強化されることになるのは間違いない。そして再び尼崎事故が繰り返される!そんなことを絶対に許してはならない。闘いなくして安全なし!
―この原点を今一度胸に刻もう。

慰霊碑に「106名」! こんな事、絶対に許せない!

JR西日本で、尼崎事故の現場に慰霊碑を建立する計画が進んでいるという。だが、その碑文には「106名の犠牲者」と刻まれるというのだ。
尼崎事故を、何がなんでも運転士一人の責任に帰して、真の原因に追及の手が及ぶことを隠ぺいしようという意図の余り、慰霊碑まで、犠牲者の人数から当該運転士を除いてしまおうというのである。こんな卑劣がまかり通っていいのか。断じて許せない!
だが、その慰霊碑建立について、国労も含めJR西日本傘下の各労組は、抗議するどころか、組合員から一人三千円のカンパを徴収するなど、会社と一体となって推進しているという。
ここにあるのは、牙を抜かれ、企業に追従することしかできなくなった腐り果てた姿だ。許してはならない。こんなことでは再び大惨事が起こる!

東労組と決別しともに闘おう! 幕張車両センター 内山祐樹君(19歳) が動労千葉加入!

幕張車両センターの内山祐樹君が動労千葉に結集した

「仲間を大事にする。俺、そういうのが好きだから……」─7月1日付で、幕張車両センターの内山祐樹君が動労千葉に結集した。
昇進をはじめ、組合所属による歴然たる差別が横行する職場の現実のなかで、簡単な決断ではなかったはずだ。
新しい仲間の加入を心から歓迎し、全組合員の力で支え、守りぬこう。若い仲間に、今のような卑劣な差別や組合潰しがまかり通る職場をわたすわけにはいかない。会社と東労組による職場支配をくつがえすために、決意も新たに闘おう。「動労千葉に結集し、ともに闘おう」と、全職場で訴えよう。

東労組と決別しともに闘おう

東労組の組合員に訴える。会社の手先-東労組と決別しよう。動労千葉に結集し、ともに闘おう。
尼崎での大惨事のこと、千葉運転区での若い仲間の突然の懲戒解雇のことを真剣に考えてほしい。労働組合が会社のドレイとなったとき、多数の乗客や運転士の生命が奪われるのだということを。自らの組合員が、見せしめで首を切られたというのに、会社と一緒になって「仕方 がない」の一言でそれを済ますような連中を「労働組合」と呼ぶことなど絶対にできないことを。こんなことを許していたら、職場では監獄のような支配が横行することになり、労働者は虫けら同然となることを。

東労組は腐りきっている!

もう、これまでのような会社と東労組の関係は完全に変わろうとしている。東労組・革マルは会社によって使い捨てられようとしている。それを象徴的に示したのが千葉運転区での懲戒解雇事件だ。            組合員を犠牲にし、会社の威光をバックにふんぞり返り、カネは使い放題、さんざんいい思いをしてきた東労組の役員は腐り切っている。会社の力だけで成り立ってきた東労組は、これまで以上に会社に媚びへつらうしか打つ手はない。こういう連中を利用して差別を見せつけることで労働者を支配してきたJR東日本も腐り切っている。こんなことをもうこれ以上許してはならない。

団結すれば変えられる!

東労組の組合員に訴える。自分の所属する組合の役員に対する不満や恨みつらみを言っているだけでいいのか。
現場には、不当な差別によって退職するまで昇進せず、運転士の資格をもちながら20年も発令されず、不当配転されたまま塩漬けにされている動労千葉の組合員がいることを真正面から見すえてほしい。東労組と会社が手を結んで卑劣な不当労働行為を続けてきたことに目を向けてほしい。
それでも動労千葉の組合員は、労働者としての誇りを失わず、胸を張り、人間らしく、明るく、何よりも仲間を大切にして闘い続けていること、それがなぜなのか考えてほしい。そして何よりも、こんな状況は変えることができるのだということを。会社の手先になった組合があるから差別が通用してきただけのことだ。労働者が団結すれば必ず変えることができる。

職場に団結を取り戻そう

これは一人の労働者としての生き方の問題だ。
わずかの昇進や、会社の攻撃にさらされないために自己保身だけを考えて仲間どおしで足をひっぱり合い、会社のロボットになっていくような生き方をしていいのか。労働者にとって何よりも大切な財産は仲間だ。仲間を信頼して団結することだ。職場に団結をとり戻そう。
「闘いなくして安全なし」。また再び尼崎事故を起こさせていいのか。東労組と決別しよう。動労千葉に結集し、ともに闘おう。

民営化-市場原理と組合潰しが生んだ職場の荒廃 ―闘いなくして安全なし―その2

尼崎事故の根本的原因は何か、107名の生命を奪ったのは誰か。
▼国鉄分割・民営化という犯罪的政策によって殺された!
▼JR西日本によって殺された!
▼政府-国土交通省の規制緩和政策によって殺された!
▼資本の手先となった労働組合によって殺された!

利潤追求、首切り、そして組合潰し

国鉄分割・民営化がもたらしたものは、20万人に及ぶ国鉄労働者の首切りと鉄道輸送を利潤追求の手段としてしか考えない発想、組合潰し・団結破壊を一切に優先するJRという歪んだ企業であった。
動労本部(現JR総連)は激しい攻撃の前にすくみあがって転向し、国鉄分割・民営化の手先、資本の手先になり果てた。現場には怒りの声が渦巻き、組合員は闘いの方針を待ち続けていたにも係わらず、国労本部も全く無為無策であった。そして、安全という問題を真剣に考え、安全を守るために闘う者は誰もいなくなった。
分割された本州三社のなかで最も経営基盤の弱かったJR西日本は、最も露骨に競争原理一本槍で突っ走った。
さらに「新自由主義」と呼ばれた市場原理至上主義、「構造改革」-規制緩和政策がそれに拍車をかけた。拍車をかけたというよりも、国鉄分割・民営化こそがその原型である。その必然的結果が尼崎の大惨事だ。

国鉄時代には絶対になかった!

「事故当日にボウリング大会」だとか、宴会をしていたとかいう問題が繰り返し取り上げられ「今も国鉄時代の悪習を引きずる体質」などと、連日大キャンペーンがはられている。事故の本質には煙幕がはられ、「何という連中だ」という憎悪が煽られている。
だが、こんなことは国鉄時代だったら絶対になかったことだ。かつては少なくとも職場に団結があり、一体感・連帯感があり、「事故」という問題、「安全」という問題が、鉄道に働く者にとってどれほど切実で、大切で、そして深刻な問題なのかについて共通の認識があった。これほどの重大な事故が起きれば、とるものもとりあえず飛んでいくというのが国鉄時代の感覚であった。
別に「モラル」で自粛したわけではない。東中野事故で乗客と運転士の生命が奪われたとき、大菅踏切で運転士がおし潰されて生命を失ったとき、ボウリング大会に行こうなどという者は絶対にいなかった。職場の労働者の目は怒りと悔しさでつり上がっていた。

なぜこんなことが起きたのか?

なぜそうした感覚が失われてしまったのか。職場をズタズタに切り裂いた国鉄の分割・民営化こそが潰したのだ。「三人に一人はクビ」という現実のなかで、仲間を蹴落としてでも自分だけは生き残ろうという感覚。その手先となった労働組合。組合潰しだけに腐心する管理者。嵐のように吹き荒れた不当労働行為。西日本ではJR連合、東日本ではJR総連を手先とした、今も続く徹底した差別支配。こうした職場支配を20年もの間続けた結果が、この荒廃した職場の現実に他ならない。
さらにこれは、競争原理を徹底して強い続けた結果でもある。競争はマスコミが報ずるような私鉄との関係であおられているだけではない。JR各社が競い合い、同じJRのなかでも支社どうしで営業成績を競い合わされ、職場どうしで競い合いが行なわれ、そして一人ひとりの労働者の間でも蹴落とし合わされるということだ。その結果生み出されるのは、団結を解体され、自分のことしか関心をもたない人間像である。

競争原理が生み出す人間像

事故列車に乗り合わせていた運転士から連絡を受けた管理者は、自分が管理する運転士を遅刻させないことしか関心がない。遅刻でもさせたら自分の責任だということで頭が一杯で、事故の状況について報告を受け、大変なことだと判断することもできない。だがそれは「1秒も遅れるな!」と労働者を徹底的にしめ上げることが日常の仕事となっていれば、ある意味で当然のことである。
事故当日のボウリング大会も、会社主催のいわば官製サークル、労務政策のためのサークルだ。東日本でもそうだが、区長にして見れば、そうした集まりにどれだけ社員を集めたかが点数となり、現場の労働者にとってもそれに参加することが点数稼ぎになる。多くの者が、陰では「区長や助役なんかとボウリングして酒飲んだっておもしろくもクソもねえや」と言いながら参加するのだ。
そして、点数を稼ぐこと、上からの命令を下に強制することしかできないロボットのような管理者がつくられ、自己保身だけを考え、それに従う労働者が生み出される。

JRこそ理想のリストラモデル?

5月8日付の『東京新聞』で、ジャーナリストの斎藤貴男さんが次のように書いている。

 この間、報道の圧倒的多数は民営化を手放しでたたえてきた。結果、JR各社の労務管理こそ理想のリストラモデルとされるに至ったのだが……。(略)
天王寺車掌区のボウリング事件が、何もかも市場原理、企業の論理に支配されていく国の安全性や人命軽視の奔流の一断面としてとらえられるならいい。間違っても関係者のモラルの問題に矮小化(わいしょうか)されることだけはあってはならない。
その意味で、脱線事故の続報と郵政民営化関連法案の閣議決定を芸もなく並べた報道各社の姿勢には不満が残る。すでに郵便局の現場にはトヨタ式労務管理が導入され、それかあらぬか過労死や自殺者が激増。生存権を保障した憲法違反だとの訴訟沙汰にもなっている。地続きなのだ。

全くそのとおりだ。問われなければ
ならないのは、国鉄分割・民営化という犯罪的政策そのものである。その手先となった労働組合の責任が厳しく問われなければならないことも言うまでもない。
闘いなくして安全なし。今こそ職場に団結を取り戻さなければならない。今こそ、労働組合の原点、階級的立場が問われている。

 

民営化-規制緩和こそ、尼崎事故の真の原因だ 闘いなくして安全なし―2度とこの大惨事をおこさせてはならない その1

尼崎事故は民営化の必然的結果だ!

福知山線・尼崎での列車脱線・転覆事故は、1962年の三河島事故(死者160人)、翌63年の鶴見事故(死者168人)と並ぶ、日本の鉄道史上最大級の大惨事となった。
107人もの生命を一瞬にして奪いさった福知山線・尼崎事故について、マスコミなどもようやく様々な問題点を指摘しはじめている。しかし、誰も本当の核心には触れようとしない。
それどころか、事故当日に宴会をしていた社員がいたなどという、事の本質とは全く関係ないキャンペーンに問題がすり変えられようとしている。
なぜなのか。それはこの惨事が、民営化-規制緩和という、中曽根内閣以降の国の基本政策自体の必然的な帰結として引き起こされたものだからだ。
尼崎事故の真の原因は、国鉄分割・民営化という犯罪的政策そのものにある。
また、自己保身のためにその攻撃に屈し、民営化の手先となった労働組合の腐った幹部たちの責任も厳しく問われなければならない。
尼崎事故は、労働組合が企業と政府の手先となったときに何が起きるのかを鮮明に示している。

「稼げ!」

「稼げ」!107人の生命を奪った原因は、国鉄分割・民営化という犯罪的政策そのものにある

別掲の写真を見てほしい。JR西日本大阪支社の「17年度支社長方針」の第一に掲げられた標語は、何と「稼ぐ」である。この掲示が各職場に掲出されているのだ。だが、これはJR西日本 の「特異な経営体質」によるものなの だろうか。そうではない。
鉄道事業を、営利中心の民営化というやり方で遂行するということそのものに、根本的に矛盾があるのだ。
この間われわれが幾度となく指摘してきたように、JR東日本でも全く同じことが起きている。
JR東日本の中期経営計画=ニューフロンティア21では、「事業戦略」の第一が「ステーションルネッサンスの展開」、第二が「ITをはじめとする新技術の導入による新たなビジネスモデルの構築」となり、「鉄道事業」は三番目の位置におとしめられている。言葉使いこそ多少「洗練」されているものの、言っていることは西日本と全く同じだ。
そしてこの経営計画は「グローバル経済市場の浸透によって、冷徹な優勝劣敗の市場原理に貫かれた真の意味での競争社会が到来している」「交通市場の規制緩和による競争の熾烈化」などという認識で書きはじめられ、「この改革は当然困難や痛みを伴うが、企業が生き残り社員と家族の幸福を実現する唯一の手段がこれである」と締めくくられている。
具体的に提起されているのは、5年間で1万人の要員削減であり、鉄道輸送にとって根幹をなす技術部門=保線・電力・信通業務や車両検修業務の全面的な外注化であり、利益率の最大化や「株主価値重視経営」等のアジテーションであった。

これこそが、民営化のもたらしたもの

これこそが民営化がもたらしたものである。国鉄の分割・民営化を強行し、今、郵政をはじめ社会全体を覆い尽くすような大民営化攻撃を強行しようとしている連中は、こうした競争原理こそが素晴らしいものだと言って民営化を行い、今も強行しようとしているのだ。マスコミも同じことを煽ってきたことを忘れてはならない。
その結果、「安全は輸送業務の最大の使命である」とうたわれた安全綱領は民営化と同時に廃棄され、「わたしたちはリーダーカンパニーをめざします」などという「経営指針」にとって変えられた。
国鉄の分割・民営化が、鉄道会社のあり方そのものを根本的に変えてしまったのである。

無理なスピードアップが直接的原因

今回の事故の最大の要因は、「私鉄との競争に勝つため」と称して無理なスピードアップが強行され、過密ダイヤが組まれていたことによるものだが、これも民営化によって、競争原理を解き放った結果に他ならない。
JR東日本でも、1988年12月、総武緩行線での無理なスピートアップと増発を強行した結果、そのダイ改の5日後に乗客と運転士2名の生命を奪う悲惨な列車衝突事故(東中野事故)が引き起こされた。そのときにJR東日本が言ったのは「1分の時間短縮は1億円の宣伝効果がある」というものであった。
しかもその無理なスピードアップと増発を強行するために、JR東日本千葉支社は、それまで15秒刻みだった採時を10秒刻みにし、何と、「輸送混乱時に停止信号の外方に停止した場合は、さらに輸送障害を増大させることになるので、最善の注意をはらって当該信号機に近づき、その信号機の閉そく区間内(赤信号を越えて)停止すること」という違法な指導文書までだしたのである。
今回の尼崎事故の背景と全く同じことが行なわれたのである。

「日勤教育」の背景にあるものは何か

「日勤教育」も過密ダイヤも労使協調派の労組が率先して進めてきた。尼崎事故の責任の半分は闘わない労組にある。運転保安を闘う動労千葉は不当な差別を受けている

問題視されている異常な「日勤教育」の現実も、民営化の必然的結果である。異常な「日勤教育」は「私鉄に負けるな」「一秒も遅れるな」というまさに熾烈な競争の結果であり、民営化によって労働組合が破壊され、労働者の団結が解体された結果に他ならない。
東日本でも見せしめ的な乗務停止の乱発や私服での背面監視が横行している事態は、西日本と何ら変わりない。
スピードアップ、過密ダイヤ、要員の大幅な削減と労働強化、コスト削減等の悪無限的な繰り返しのなかで、結局安全と「安定輸送」なるものを担保する手段は、運転士へのしめ付け以外なくなる。
そもそも、このような虐待としか言いようのない労働者支配の原型は、労働者の団結を潰し、国鉄労働運動を解体し、ぼう大な首切りを強行するために、国鉄分割・民営化のときにつくられたものだ。それは今も延々と続けられている。「日勤教育」なるものもそのひとつの現れにすぎない。
また、今回の事故を大惨事に至らしめた「軽量化車両」の投入も、経費節減とスピードアップを目的としたものである。つまり、安全を度外視して営利を優先した結果である。
そればかりではない。いびつな年令構成と技術継承の断絶、それを背景とした促成栽培的な運転士養成のあり方等々の問題などは、まさに分割・民営化による20万人の首切りと、組合潰し、今も続く異常な労務支配の矛盾が、18年を経て、爆発的に噴きだしている結果に他ならない。

全てを市場原理にに委ねた結果!

こうした事態にさらに拍車をかけたのが、安全分野にまで及ぶ「規制緩和」であった。
鉄道部門における規制緩和について、運輸技術審議会答申や、そのもとに設置された技術基準検討会は、次のように述べている。

◎ 素材・仕様・企画を詳細に指定する基準から必要最低限の性能基準へ移行する。
◎ 社会的規制については、行政の政策目的に沿った必要最小限のものとする。
◎ 鉄道事業者の自主性、主体的判断を尊重できるものとする。
◎ 事前規制型の行政から事後チェック型の行政に転換する。
◎ 市場原理にゆだねられるべきものは市場原理にゆだね、国の関与を縮小する。

この発想は、ひと言でいえば、すべてを市場原理に委ねるということである。こうした発想のもとに、鉄道の運行方法や構造物の建設、保守・検査について詳細な基準を定めていた運輸省令(国土交通省令)は抜本的に改悪された。
要するに、国土交通省令は具体的な内容のないものにされ、すべてが鉄道事業者の裁量にまかされることになったのである。

市場原理と安全は絶対に相容れない

これを背景としてJR各社は、電車や線路の検査周期を延伸し、あるいは省略し、これまでは「絶対信号機」と位置づけられてきた信号機まで、指令の指示によって停止現示を越えて列車を動かすことができるように規程改悪が行なわれる等の安全無視の政策が次々と導入された。
だが、市場原理とは、競争に勝ち、利潤を生むため人件費をはじめとしたコストをいかに抑えるのかということだ。一方「安全の確保」という課題はぼう大な人的・物的投資を必要とするものであり、それ自体は利潤を生み出さない。市場原理と安全は絶対的に相容れない水と油の関係にある。それを市場原理一辺倒の発想に転換してしまったのである。
国土交通省は、「鉄道事業者の自主性、主体的判断を尊重する」「事前規制型の行政から事後チェック型の行政への転換」などといって、あらゆる規制を撤廃し、一切を企業の勝手な判断に任せてしまったのである。
その結果が尼崎の惨事である。事後チェックなどというが、奪われた107名の生命はもはや戻らない。

【つづく】

1047名の解雇撤回へ新たな闘い(鉄建公団訴訟)にたつ

12月24日、9名の仲間が東京地裁に提訴

提訴後、記者会見

東京地裁に提訴の後、厚生労働省記者クラブで記者会見を行い高石正博さん、中村俊六郎さん

12月24日、国鉄分割・民営化攻撃によってJRへの「採用」を拒否され不当解雇された9名の仲間たちが、旧国鉄-鉄建公団(現在は「独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構」となっている)を相手に、雇用関係の存在確認、未払い賃金の支払い等を求める訴訟を、東京地裁に提起した。
提訴の後、9名を代表して高石正博さん、中村俊六郎さんが、厚生労働省記者クラブで記者会見を行い、新たな闘いへの決意を次の通り語った。

高石さん
18年闘い続けてきたが、不当労働行為が行なわれたにも係わらず、それをした者がでてこない。この裁判で実行者を暴きだして解雇撤回をかちとりたい。
中村さん
国鉄分割・民営化-採用差別は国家的不当労働行為であったということだけは、何としても認めさせなければならないという思いでこの裁判を訴えた。絶対に勝利したい。
1047名の解雇撤回に向けた新たな闘いが開始されたのだ。全力を尽くして勝利をもぎりとろう。

新たな訴訟の意味

最高裁は、JR採用差別事件の行政訴訟で、JRの使用者性・不当労働行為責任を否定する一方で、その責任は旧国鉄が負うという政治的反動判決を行なった。
JR採用差別事件が、政府と国鉄・JRが一体となって遂行した国家的不当労働行為に他ならなかったことは、その実態・現実を見れば誰の目にも明らかなことである。最高裁はその真実を国鉄改革法の超形式主義的解釈をもって否定したのだ。
この新たな訴訟(鉄建公団訴訟)は、最高裁の反動判決を徹底的に弾劾するとともに、不当解雇の責任を絶対にとらせる決意を込めた闘いだ。「最高裁判決がそのように言うならば、旧国鉄よ、直ちに責任をとれ! そしてわれわれをJRに戻せ!」──これが新たな訴訟の主旨である。
訴訟は、すでに4党合意を拒否した国労闘争団の仲間たち約300名が提訴しており、全動労争議団も年内の提訴を予定している。
われわれは、この訴訟を軸として、1047名争議団が固く団結し、全国に闘いを呼びかけたときに、1047名闘争が新たな巨大な可能性をもつことを確信している。

1047の団結を

1047名闘争には、今も、全国の無数の仲間たちが注目し、支援を送り続けてくれている。国鉄分割・民営化攻撃が、日本の労働運動を解体するために仕組まれた戦後最大級の反動攻撃だったからだ。この闘いには、全ての労働者の団結と権利、未来がかかっている。われわれ自身がそのことを今一度自覚し、ハラをすえて闘いつづける決意を固めなければいけない。それこそが、この間の支援に応えるただひとつの道だ。鉄建公団訴訟を中心に、一から闘いをつくり直すような決意で、全国的に規模での闘いを再構築したときに、われわれは必ず勝利をわが手につかみとることができる。
そのためにも、立場や方針の違いをこえて三争議団-闘争団=1047名の団結を強化しなければならない。解雇者がひとつとなって闘わなければいけない。

闘いの拠点に!

またこの闘いは国鉄-JR労働運動、日本の労働運動の再生への切実な思いを込めた闘いでもある。
現在の国労本部の惨たんたる現状、政府やJRと手を結んで、一時は我が世の春を謳歌してきたJR総連も、おぞましい内部抗争で組織崩壊の危機に直面している現状等、JRにおける労働運動の危機的現実のなかで、われわれは何としても反撃の拠点を築かなければならない。 郵政民営化や公務員制度改革など、新たな大民営化-非正規雇用化攻撃が全ての労働者を襲おうとしている状況のなかで、これに反撃する現場からの闘いを組織しなければならない。
今、1047名闘争のもつ位置はこれまで以上に大きくなっている。「日の丸・君が代」不起立の闘いに起ちあがった300名余りの教育労働者の闘いが、教育基本法-憲法改悪阻止に向けた展望を示しているように、1047名闘争は労働運動全体を揺るがす大きな可能性をもつ闘いだ。このことに確信をもとう。

 われわれは戦争と民営化の大攻撃を許さない。鉄建公団訴訟勝利-1047の解雇撤回をかちとろう。1047名の固い団結を実現しよう。あらゆる反動をのりこえて、新たな闘いに起ちあがろう。