消える房総特急=さざなみ 上下8本消滅

館山から特急列車が消える日…

J R 東日本千葉支社は、昨年12月19日、2015年3月14日ダイヤ改正の内容を発表しました。 そこには、県内を走る特急列車を全面的に廃止・削減することが含まれていました。

特急の来ない館山は館山じゃない!

その発表をうけて24日、館山市、商工会議所、市観光協会の3者のトップは千葉支社に対して、①(特急の代わりとなる)特別快速の増発、②特急列車の復活を求めて要望書を提出してくれました。

地域密着とかけ離れた3月ダイヤ改正!

収益のあがらない路線の切り捨ては、今に始まったことではありません。しかし、民営化以降は拍車がかかっています。それで鉄道の役割、公共性を果たしているといえるでしょうか? 行き着く先は、地方交通線の全面廃止です。それは市町村の切り捨てにつながるものです。
内房線の列車は通勤や通学などで館山市、南房総市、鋸南町、富津市の皆さんの生活を支える重要なインフラではないでしょうか?
今でさえ、内房線・安房鴨川行きの最終列車は千葉駅18時44分発で、一日を通しても館山方面の列車は1時間に一本程度です。「(列車の)利用状況にあわせる」と減らしていけば、地方の市町村で暮らすことはますます不便となり、人口は減少の一途をたどることになってしまいます。こんなことがあっていいのか?
J R東日本は以前から「東京から70~80㎞以遠(内房線でいうと君津から先)の運行は切り離す」という構想を明かしていました。今回の特急列車の廃止と削減は、それが本格的に動き出したということです。
その地ならしが、8年前の館山運転区廃止です。それ以降、NTTなどの主要な機関(地方の有力な就職先)が、次々と撤退していったのではなかったでしょうか?
安全面にも問題があります。君津以降の駅はほとんどが委託駅です。夜間には誰もいなくなってしまいます。災害時にどう対応しろというのでしょうか?

見捨てられる観光都市・館山の魅力!

観光都市として南房総地区の魅力は失われているでしょうか? 温暖な地を活かした幾多の花々、年間を通した豊かな魚介類、市民参加型のイベントも数多く、地域と観光への思いを実感できます。
JRは特急列車の利用状況の打開に向け、地元と協議したことがあるでしょうか? 強みを活かした手段により再生した地域・伝統工芸もあるのに… それこそ地域密着がめざすものでしょう。
このまま進めば、学校、病院、保健所、水道などの生活に不可欠な社会的インフラは、どんどん破壊されていってしまいます。
すでに館山市議会で「廃止の見直しを求める意見書」が全会一致で決議されました。
私たちの中には、館山運転区の廃止で職場を奪われた館山市、南房総市、鋸南町、富津市在住の人もいます。気持ちは皆さんと同じです。はじめは「さざなみ」かもしれませんが、共に手をたずさえ、反対の声を大きな波にしていきたいと考えています。

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